- 8月 31, 2025

邦ロック×海外ロックの激アツコラボ紹介 ~邦ロックバンドから海外11バンドをディグ~
前回、世界中の有名バンドからひっぱりだこの日本が世界に誇るBABYMETALとコラボした海外バンドを紹介したが、今回はBABYMETAL以外にも海外バンドから実力を認められコラボ作品をリリースしている邦楽ロックバンド6バンドを取り上げて、海外バンドとのコラボから11バンドをディグっていく。
日本のロックシーンの国際的な影響力がいかにヤバいか、そしてそこから新たな音楽発見の扉が開かれるかを実感してもらおうじゃないか。
ONE OK ROCK
ONE OK ROCK – ワン・オク・ロック
日本のロックシーンを語る上で絶対に外せないのがワンオク。
2005年結成以来、Takaの圧倒的な歌唱力とバンド全体のソリッドなサウンドで国内外問わずファンを魅了し続けている。
特に海外進出に本腰を入れた2010年代以降は、アリーナ級の会場をソールドアウトさせる実力を見せつけ、日本のロックバンドとしては異例の世界的成功を収めた。そのメロディアスでありながらもエモーショナルなロックサウンドは、ジャンルの壁を軽々と越え、多くの海外アーティストからもリスペクトを集めている存在だ。
Simple Plan – シンプル・プラン
コラボ曲:「Summer Paradise (Japanese ver.)」
収録作品:Get Your Heart On!
リリース年:2011年
カナダ・モントリオール出身のポップパンクの巨匠。
2000年代初頭のポップパンクブームを牽引した立役者の一人で、キャッチーなメロディーと等身大の歌詞で世界中のティーンエイジャーの心を鷲掴みにした。
親しみやすいボーカルと、シンプルながらも胸に刺さるソングライティングが持ち味。「I’m Just a Kid」や「Perfect」といった代表曲は今でも多くのファンに愛され続けており、ポップパンク界における不動の地位を築いている。ワンオクとのコラボも、両バンドのメロディーセンスが見事に融合した名作となっている。
Still Not Getting Any…
青春の葛藤を詰め込んだポップ・パンクの代表作! サウンドは重厚かつ洗練され、キャッチーなメロディと感情むき出しの歌詞が炸裂。ティーンの不安や怒りを代弁するような一枚
Sleeping with Sirens – スリーピング・ウィズ・サイレンズ
コラボ曲:「Paper Planes (ft. Kellin Quinn)」
収録作品:35xxxv (Deluxe Edition)
リリース年:2015年
オーランド出身のポストハードコアバンドで、Kellin Quinnの驚異的なハイトーンボーカルで一躍有名になった。2009年結成という比較的新しいバンドながら、その独特な音楽性ですぐにシーンの注目を集めた。
メタルコアとポップパンクの要素を巧みに融合させた楽曲構成と、感情豊かな歌声が生み出すドラマティックな展開は多くのファンを魅了している。
「If You Can’t Hang」や「Scene Four – Don’t You (Forget About Me)」などの代表曲では、激しさと美しさが同居する独自の世界観を表現。ワンオクとのコラボでも、その特徴的なボーカルが楽曲に新たな次元を与えている。
エモとポップ・パンクを融合した疾走感あるサウンドが魅力。高音ボーカルとメロディアスなギターが絡み合い、アップテンポからバラードまで幅広く展開。感情豊かな構成で、聴き手を一気に引き込むアルバム
MAN WITH A MISSION
オオカミの覆面をかぶった5人組という強烈なビジュアルインパクトと、それに負けない楽曲クオリティで話題をさらったマンウィズ。
2010年の結成以来、アニメタイアップやCM楽曲でも大ブレイクし、日本の音楽シーンに新風を巻き起こした。オルタナティブロックをベースにしながらも、ポップス、パンク、エレクトロニカなど様々な要素を取り入れた自由度の高いサウンドが特徴。Jean-Ken Johnnyの多彩なボーカルと、Tokyo Tanaka、Kamikaze Boyのツインギターが織りなすサウンドは、国内だけでなく海外でも高い評価を獲得している。
Zebrahead – ゼブラヘッド
コラボ曲:「Out of Control」
収録作品:The worid’s On Fire
リリース年:2016年
カリフォルニア出身のパンクロック/ラップロックバンド。1996年結成という長いキャリアを持ち、パンクロックにヒップホップ要素を融合させた独自のスタイルで知られている。
ツインボーカル体制が生み出すダイナミックな楽曲構成と、常にポジティブなエネルギーに満ちた楽曲が持ち味。「Anthem」や「Playmate of the Year」といった代表曲では、パーティー感溢れるサウンドで多くのファンを魅了している。日本での人気も非常に高く、頻繁に来日公演を行っており、マンウィズとのコラボも両バンドの親交の深さを物語っている。
ポップ・パンクとラップを融合したZebraheadらしい快作!キャッチーなメロディとラップの掛け合いが疾走感を生み、ギターソロも随所に光る。2000年代初頭の陽気で反抗的な空気を詰め込んだ、エネルギッシュな一枚
Fall Out Boy – フォール・アウト・ボーイ
コラボ曲:「Dead End in Tokyo (Patrick Stump Mix)」
収録作品:Dead End in Tokyo (EP)
リリース年:2017年
コラボ曲:「86 Missed Calls feat. Patrick Stump」
収録作品:Dark Crow (EP)
リリース年:2019年
イリノイ州シカゴ出身のロックバンドで、2000年代のエモ/ポップパンクムーブメントの中心的存在。
Patrick Stumpの圧倒的な歌唱力とPete Wentzのカリスマ性で、「Sugar, We’re Goin Down」や「Dance, Dance」といった数々のヒット曲を生み出した。2009年に活動休止したものの、2013年の復活以降はよりポップでダンサブルな要素を取り入れ、新たなファン層を獲得している。
Patrick Stumpのソロ活動やプロデュース業でも高い評価を得ており、マンウィズとのコラボでもその多才ぶりを発揮。両バンドの持つメロディーセンスが見事に融合した楽曲を生み出している。
ポップ・パンクとエモのバランスが絶妙な名盤!疾走感あるギターとキャッチーなメロディ、緻密な構成が光り、感情の起伏をドラマチックに描く。聴きやすさと深みを兼ね備えた、2000年代の代表的サウンド。
VAMPS
L’Arc-en-CielのHydeとOblivion DustのK.A.Zによって2008年に結成されたロックユニット。
両者の豊富な経験と卓越した音楽センスが融合し、ダークでゴシックな世界観を持つ楽曲を展開。Hydeの独特な歌声とカリスマ性、K.A.Zの重厚なギターワークが生み出すサウンドは、従来のJ-ROCKとは一線を画している。
海外での評価も非常に高く、特にヨーロッパやアメリカでのライブは熱狂的な支持を受けている。ゴシック・メタルからハードロックまで幅広いサウンドを操り、常に新しい表現を模索し続けている革新的なプロジェクトだ。
Apocalyptica – アポカリプティカ
コラボ曲:「Sin In Justice」
収録作品:Underworld
リリース年:2017年
フィンランド出身のチェロ・メタルバンドという極めてユニークな存在。
1993年の結成当初はメタリカのカバー曲をチェロで演奏するバンドとしてスタートしたが、徐々にオリジナル楽曲を手がけるようになり、独自のジャンルを確立した。4本のチェロとドラムスという編成でありながら、重厚でメロディアスなメタルサウンドを奏でる技術は圧巻。「
I Don’t Care」や「Path」といった代表曲では、クラシック楽器とメタルの融合という新たな可能性を示している。世界各国のアーティストとコラボを重ねており、VAMPSとの楽曲でもその独創性が存分に発揮されている。
World Collide
チェロを中心にした独自のメタル表現が際立つアルバム。クラシックの荘厳さとヘヴィメタルの激しさが融合し、緻密なアレンジと重厚なリフが印象的。ゲストボーカル陣とのコラボも楽曲に深みを与えジャンルを越えた音楽的挑戦が光る作品。
Motionless In White – モーションレス・イン・ホワイト
コラボ曲:「Inside of Me」
収録作品:Underworld
リリース年:2017年
ペンシルベニア州出身のメタルコア/ゴシックメタルバンド。
2005年結成で、Chris Motionlessのダークでパワフルなボーカルと、ホラー映画的な世界観を持つ楽曲で注目を集めた。初期のメタルコアサウンドから徐々にインダストリアルやゴシック要素を取り入れ、より洗練されたサウンドへと進化している。
「Reincarnate」や「Another Life」といった楽曲では、重厚なサウンドの中にもメロディアスな要素を織り込んだ完成度の高い作品を生み出している。VAMPSとの共通点であるゴシックでダークな美学が、コラボ楽曲でも見事に表現されている。
Disguise
音楽的多様性が際立つアルバム。ゴシックな世界観を軸に、メタルコアの激しさとエレクトロ、ヒップホップ、ニューメタルの要素が融合し重厚かつキャッチーなサウンドを展開。アリーナ映えする構成と中毒性の高い楽曲が魅力。
BAND-MAID
2013年結成のメイド服を着た5人組ハードロックバンド。
一見するとギミック先行に見えるかもしれないが、その実力は本物で、特にテクニカルな演奏技術と楽曲のクオリティは世界レベル。小鳩ミクの力強いボーカル、KANAMIの卓越したギタープレイ、MISAの重厚なベースラインが織りなすサウンドは、正統派ハードロックの枠を超えた独自性を持っている。
海外での評価も非常に高く、YouTubeでの楽曲再生回数は数百万回を超えるものも多い。「DOMINATION」や「onset」といった代表曲では、日本らしい繊細さと西洋的なパワーを両立させた唯一無二のサウンドを確立している。
The Warning – ザ・ワーニング
コラボ曲:「SHOW THEM」
収録作品:Epic Narratives
リリース年:2024年
メキシコ出身の3姉妹によるハードロックバンド。
2013年結成という若いバンドでありながら、すでに国際的な注目を集めている。Daniela(ドラムス)、Paulina(ギター・ボーカル)、Alejandra(ベース・ボーカル)の3人が織りなすタイトなアンサンブルと、年齢を感じさせない成熟した楽曲構成が魅力。YouTubeにアップされたメタリカのカバー動画がバイラル化したことで一躍有名になり、その後オリジナル楽曲でも高い評価を獲得している。
「EVOLVE」や「CHOKE」といった代表曲では、クラシックロックの影響を受けながらも現代的なサウンドを構築。BAND-MAIDとのコラボも、両バンドの持つ女性パワーが見事に融合した作品となっている。
ERROR
鋭いギターリフと力強いヴォーカルが際立つ現代的なロックの集大成。オルタナティブロックとポストグランジを軸に、エネルギッシュな構成と緻密な演奏が融合。三姉妹の演奏力とコーラスの掛け合いが楽曲に深みを与え、社会的テーマを内包した歌詞も印象的。
Crossfaith
大阪出身のメタルコア/エレクトロニコアバンド。
2006年結成以来、メタルコアにエレクトロニック要素を大胆に取り入れた革新的なサウンドで注目を集めている。Koieの激しいボーカルスタイルと、Kazuki Takemuraのシンセワークが生み出すダンスフロア感覚溢れるサウンドは、従来のメタルシーンに新たな風を吹き込んだ。国内外でのフェス出演も多く、特にダウンロードフェスティバルやサマーソニックでのパフォーマンスは絶大な支持を得ている。
「Monolith」や「Ghost in the Mirror」といった代表曲では、アグレッションとキャッチーさが絶妙にバランスされた現代的なメタルサウンドを確立している。
Beartooth – ベアトゥース
コラボ曲:「Ghost in the Mirror」
収録作品:XENO
リリース年:2015年
アメリカ・オハイオ州出身のメタルコアバンド
元Attack Attack!のCaleb Shomoが率いるエネルギッシュなユニット。荒々しいギターリフとエモーショナルなシャウト、キャッチーなメロディが融合したサウンドが特徴で、代表曲「Body Bag」はその攻撃性と感情表現の両面を象徴する一曲。Crossfaithとは「Ghost in the Mirror」でコラボし、Calebがゲスト参加したことで両者の音楽性が見事に融合した。
Disgusting
Caleb Shomoが全パートを手がけたデビュー作。メタルコアにパンク、ポップパンク、ポストハードコアの要素を融合。激しいブレイクダウンとキャッチーなメロディが交錯し、感情の起伏を音で描く構成が魅力。荒々しさと爽快感が同居する高密度な一枚。
Skindred – スキンドレッド
コラボ曲:「Wildfire」
収録作品:XENO
リリース年:2015年
ウェールズ出身のオルタナティブメタル/レゲエメタルバンド。
多彩なボーカルスタイルと、メタル、レゲエ、パンクなど様々なジャンルを融合させた独特なサウンドが魅力。1998年結成以来、常に実験的な音楽性を追求しており、特にレゲエとメタルの融合では先駆者的存在。
「Nobody」や「Warning」といった代表曲では、ヘヴィネスとグルーヴが見事に共存した唯一無二のサウンドを構築している。ライブパフォーマンスでも定評があり、観客を巻き込んだエネルギッシュなステージングで多くのファンを魅了。Crossfaithとのコラボでも、両バンドの実験精神が見事に融合している。
Babylon
レゲエ、ダンスホール、メタルを融合した“ラガメタル”の傑作。Benji Webbeのラガラップと咆哮を自在に操るヴォーカルが、疾走感あるリフと絡み合い、攻撃的かつキャッチーなサウンドを生み出す。代表曲「Nobody」はその象徴で、ジャンルの壁を超えた独創性が光る一枚
Enter Shikari – エンター・シカリ
コラボ曲:「Freedom」
収録作品:EX_MACHINA
リリース年:2018年
イギリス出身のポストハードコア/エレクトロニコアバンド。
2003年結成で、Rou Reynoldsの独特なボーカルスタイルと、シンセサイザーを駆使したダンサブルなサウンドが特徴。政治的・社会的なメッセージを含んだ歌詞と、ジャンルの壁を軽々と越えるサウンドで、UKロックシーンにおける重要な位置を占めている。
「Sorry You’re Not a Winner」や「Juggernauts」といった代表曲では、ハードコアとエレクトロニカの融合という新たな可能性を示している。Crossfaithとの共通点であるエレクトロニック要素を活かしたメタルサウンドが、コラボ楽曲でも存分に発揮されている。
Take to the Skies
トランスとメタルを融合した“レイヴメタル”の先駆的作品。シンセとデスシャウトが交錯し、エモやスクリーモの臨場感とダンスリズムの高揚感が爆発する、実験精神あふれるポストハードコアの傑作。
coldrain
名古屋出身の5人組メタルコア/オルタナティブメタルバンド。
2007年結成で、Masatoのエモーショナルなボーカルと英語詞による楽曲で、国内外から高い評価を獲得している。特にアメリカンスタイルのメタルコアをベースにしながらも、日本らしい繊細さを併せ持ったサウンドが特徴。海外ツアーも精力的に行っており、アメリカやヨーロッパでも着実にファンベースを拡大している。
「FINAL DESTINATION」や「MAYDAY」といった代表曲では、メロディックでありながらもヘヴィなサウンドで多くのメタルファンを魅了。常に真摯な姿勢で音楽に取り組む姿勢は、多くのミュージシャンからもリスペクトされている。
Papa Roach – パパ・ローチ
コラボ曲:「Runaway」
収録作品:VENA
リリース年:2015年
カリフォルニア出身のオルタナティブメタル/ラップメタルバンド。
1993年結成という長いキャリアを持ち、特に2000年にリリースされた「Infest」は2000年代のニューメタルブームを代表する作品の一つ。Jacoby Shaddixの感情豊かなボーカルと、時代に応じて進化し続けるサウンドが魅力。
「Last Resort」や「Scars to Your Beautiful」といった代表曲では、パーソナルな葛藤を歌ったリアルな歌詞と、キャッチーなメロディが多くの人の心を掴んでいる。20年以上のキャリアを持ちながらも常に新しい表現を追求し続けており、coldrainとのコラボでもその経験値の高さと柔軟性を存分に発揮している。
ラップとメタルを融合したニューメタルの代表作。攻撃的なギターリフ、グルーヴィなベース、シャウトとラップが交錯する構成で鬱屈した感情を爆発的に表現。特に「Last Resort」は時代を象徴するアンセムで、若者の怒りと孤独を鋭く代弁する。
新たな音楽発見の扉が開かれる瞬間

今回紹介した6つの日本のロックバンドと海外アーティストとのコラボレーションを見てみると、単なる楽曲提供やゲスト参加を超えた、真の音楽的化学反応が起こっていることがわかる。ONE OK ROCKのメロディアスなロックサウンド、MAN WITH A MISSIONの自由度の高いオルタナティブロック、VAMPSのゴシックで重厚な世界観、BAND-MAIDの正統派ハードロック、Crossfaithの革新的なエレクトロニコア、coldrainのエモーショナルなメタルコアなど、それぞれが持つ独自性が海外アーティストとの出会いによって新たな次元へと押し上げられている。
これらのコラボ作品は、日本のロックシーンの国際的な影響力を示すと同時に、音楽に国境はないということを改めて実感させてくれる。一つのコラボ作品から派生して、関連バンドや影響を受けたアーティストへと音楽の輪が広がっていく様子は、まさに音楽発見の醍醐味そのものだ。
昨今では海外バンドのアイコニックバンドの不在化と邦ロックバンドの多様性や音楽性の進化もあり洋楽ロックの人気は落ちつつあるが、邦楽・洋楽問わずに素晴らしいバンドは世界中に数多く存在する。そして国籍を問わずに良い音楽同士がコラボを行い互いに影響を与えあっている現状である。
当サイトは海外バンドを中心に紹介しているサイトだ。バンドごとに影響元バンドや影響を与えた後続バンドなど、関連バンドへ数珠つなぎにディグれるサイト設計をしており、新しい洋楽バンドをディグるサポートに特化した、音楽発見に最適なサイトとなっている。一つのコラボ作品から始まる音楽の旅に、ぜひ出かけてみてほしい。
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